1.水稲用育苗場培土とは、土壌やピートモスなどの原料を用いて混合・造粒するなど一定の製造管理のもとで工場製造管理のもとで工場生産されたもの であって、窒素、りん酸、加里など必要な肥料成分、水分、pH、物理性等が適正であり、かつ、出芽および生育に支障がないものをいう。
2.水稲用育苗培土として好ましい品質は、下表のとおりとする。
育苗培土 品質の考え方
水稲用育苗培土の品質
- 項目
- 内容
- 最大容水量
- 50g/100g培土(乾土)以上
- 発塵性
- 著しい発塵がないこと
- はっ水(撥水)性
- 認められないこと
- 透水速度
- 育苗箱にメーカー指定量の培土を詰め、1400mlかん水し、その表面水がなくなるまでの時間が12秒以内
- pH
- 4.5〜5.5(培土/水比=1:5、1時間振り混ぜ)
- 出芽試験
- 根上がり個数、種子露出個数が適正な範囲内であること
- 育苗試験
- 正常な生育を示し障害が認められないこと
- 無機態窒素等
- 製造設計に見合う含有量であること(著しく硝酸化成が認められないこと)
※育苗試験の判定項目は次のとおりとする。
(1)移植苗の段階に至るまでの生育状況
(2)マット性能と田植機適用性
ア.苗の根張り状況
イ.苗ロールの状況(ひび割れ、巻取りやすさ)
ウ.苗受けへのセットのしやすさ
エ.苗立ち状況(苗ブロックのばらけ)
オ.両手持ちおよび片手持ち時のマット状況
(1)移植苗の段階に至るまでの生育状況
(2)マット性能と田植機適用性
ア.苗の根張り状況
イ.苗ロールの状況(ひび割れ、巻取りやすさ)
ウ.苗受けへのセットのしやすさ
エ.苗立ち状況(苗ブロックのばらけ)
オ.両手持ちおよび片手持ち時のマット状況

苗の根張り状況

出庫時潅水後の露出
根上り籾の状況
根上り籾の状況

苗の外観

ロール形成

機械掻取り後の苗

両手持ち
参考
出芽試験とその判定基準
(1)出芽試験
ア.出芽室から取り出し、かん水した後に育苗箱1箱中の根上がりしている個数および種子が露出している個数を調査する
イ.原則として試験条件は、つみ置き標準かん水処理とし、必要に応じてたな置き標準または減水かん水処理(標準量80%)を実施する
イ.原則として試験条件は、つみ置き標準かん水処理とし、必要に応じてたな置き標準または減水かん水処理(標準量80%)を実施する
(2)判定基準
ア.総合判定
育苗箱1箱中の種子が露出している個数と根上がりしている個数を合計し、下表により標準かん水処理は90点以上、減水かん水処理は80点以上を合格とする
イ.種子露出個数、根上がりこすうによる判定
育苗箱1箱中の種子が露出している個数について、下表より標準かん水処理は90点以上、減水かん水処理は80点以上を合格とする育苗箱1箱中の根上がりしている個数についても同様に判定する
育苗箱1箱中の種子が露出している個数と根上がりしている個数を合計し、下表により標準かん水処理は90点以上、減水かん水処理は80点以上を合格とする
イ.種子露出個数、根上がりこすうによる判定
育苗箱1箱中の種子が露出している個数について、下表より標準かん水処理は90点以上、減水かん水処理は80点以上を合格とする育苗箱1箱中の根上がりしている個数についても同様に判定する
評価点 | 総合判定基準 (種子露出と根上がり個数の合計 | 種子の露出または根上がりの判定基準 |
---|---|---|
100 | 0〜20 | 0〜10 |
95 | 21〜50 | 11〜25 |
90 | 51〜100 | 26〜50 |
85 | 101〜150 | 51〜75 |
80 | 151〜200 | 76〜100 |
75 | 201〜250 | 101〜125 |
70 | 251〜300 | 126〜150 |
70未満 | 301以上 | 151以上 |